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2021.07.16

雨樋(あまどい)の役割

雨樋(あまどい)の役割
玉野市の工務店で新築・リフォーム
【ひと手間を惜しまない大工と建てる家】
レビウス匠です。

雨樋の寿命目安は20~25年!

雨樋がなかったらどうなるのか🤔
考えたことはありますか?

マンションやビルなどにも
当たり前に取り付けられている雨樋。

最大の役割は
“水の浸入よる建物の腐食を避けること”
です。

現存する最古の雨樋と言われているのが
奈良時代に建立された
『東大寺三月堂』の木製樋です。

現在と同様に
雨水を排水し建物を守る役割を果たす雨樋は
神社仏閣を中心に普及してきたそうです。

江戸時代より前の一般住宅は
屋根自体が雨水を吸収する茅(かや)などを使った
草葺き(くさぶき)だったので
雨樋は使われていませんでした。

江戸時代になると
住宅事情が変化したり
幕府が防火のために
瓦屋根を奨励したりしたことで
一般住宅にも雨樋が広まります。

雨樋がなく屋根や地面に雨が直接落ちると
水溜まりや溝を作ってしまうだけではなく
外壁や基礎に雨水が弾け飛び
雨が降るたびに劣化を早めます😓

雨樋が無く2階の屋根から1階の屋根に
雨水が瓦にダイレクトに落ちてしまうと
雨量の多い日には瓦と瓦の隙間に
雨水が入り込み雨漏りの原因に…。

他にも排水機能が充分でないことが原因で
建物に湿気がこもった状態が続き
コケやカビが生えたり
シロアリが発生したり
家へのダメージも大きくなります。

屋根や地面からの雨水の跳ね返りや
窓や天井から聞こえる騒音は
ご近所の方々に迷惑をかけてしまうことも💧

雨漏りだけでなく
雨水による汚れや外壁の劣化から
ご近所トラブルまで
家を守る役割を持つ雨樋は重要な建材です。

ちなみに…
塩化ビニルなどの化学製品がない50年以上前
雨樋の素材といえばブリキでした。

金属板を加工して雨の侵入を防いだり
屋根や外壁などを仕上げたりする
建築板金の職人さんも重要な存在です✨